節税対策&将来の退職金の原資として「小規模企業共済」に加入し、毎月掛金を支払っている。
「小規模企業共済」には様々なメリットがあるがその1つが貸付制度。
掛金の範囲内で事業資金の貸付(融資)を受けられる。
売上が2年前から下がり、不足分の運転資金を貯金でやり繰りしてきたが、ついに底に。
そこで、「小規模企業共済」の貸付制度を利用してみた。
「小規模企業共済」の貸付制度の必要書類・手続等を

「小規模企業共済」とは?

小規模企業共済制度は、小規模企業の経営者や役員、個人事業主などのための、積み立てによる退職金制度である。
※参照:小規模企業共済とは

お金

月々の掛金

月々の掛金は1,000~70,000円まで500円単位で自由に設定が可能。
確定申告の際は、その全額を課税対象所得から控除できる。⇒節税効果

最高の70,000円の場合、年間で何と84万円も所得控除できる。

共済金の受取

共済金は、退職・廃業時に受け取り可能。満期や満額はない。
従って、掛金は何歳までもかける事が出来る。⇒節税メリットがある。

デメリット

「小規模企業共済」の唯一のデメリットは「解約」だろう。
「小規模企業共済」は満期や満額はない。
その代わり、「解約」には条件がある。
※参照:共済金(解約手当金)について

解約の条件は「個人事業主」と「法人(株式会社など)の役員」「共同経営者の場合」の場合とで異なる。

「共済金等の種類」によって、掛金合計が同じでも、受け取れる共済金の金額は異なる。
※共済金等の種類によって解約手当金がかかる場合がある。

一般的に可能性の高いのは「老齢給付[共済金B]」ではなかろうか?
「老齢給付」の場合は、「65歳以上で180か月以上掛金を払い込んだ方」となっている。
「180ヶ月」とは15年。
50歳から掛金の払い込みを開始して65歳で受け取れる計算だ。
※55歳から開始すると70歳。
早く始めるに越したことはない。

「小規模企業共済」貸付金制度

「小規模企業共済」のメリットの1つが低金利の貸付制度。
共済の契約者は、掛金の範囲内で事業資金の貸付制度をご利用いただけます。低金利で、即日貸付けも可能。

借入には担保・保証人は不要。
何しろ、原資は自分の掛金だ。

貸付制度には以下の種類がある。

一般貸付け / 緊急経営安定貸付け / 傷病災害時貸付け / 福祉対応貸付け / 創業転業時・新規事業展開等貸付け / 事業承継貸付け / 廃業準備貸付け

今回は、この「一般貸付け」を利用した。

「小規模企業共済」借入の手続き

いくら借りられる?

「小規模企業共済」貸付金制度でいくらまで借りることが可能か?
これは、ハガキで通知が届く「小規模企業共済に係る一般貸付の貸付限度額のお知らせ」に記載がある。

私の手元にあるハガキには以下の記載がある。

1.貸付限度額(一般貸付):1,700,000円
2.貸付が受けられる金融機関
商工組合中央金庫
支店又は本店
※この金融機関以外では貸付が受けられません。
3.上記1の貸付限度額の有効期間
令和2年4月~令和2年9月まで
4.借入申込手続き

※以下に詳細

必要書類

①印鑑証明書 1通(発行日より3ヵ月以内のもの)
②実印
③収入印紙
④本状(又は、共済契約者番号・氏名が印字された当機構からの通知)
⑤ご本人確認のための公的証明書(運転免許証・保険証等)

印鑑証明書

マイナンバーカードがあるとコンビニで発行できて便利。
1通200円。

収入印紙

収入印紙の額は借入金額によって異なる。
私の場合、105万円~500万円なので、2000円。
収入印紙はコンビニ、郵便局、金券ショップで販売されている。
※尚、コンビニでは高額の収入印紙は扱っていない。

ご本人確認のための公的証明書

免許証を使った。

手続き

借入手続きの際には、共済契約者本人が、上記2.の「貸付が受けられる金融機関」の窓口に上記①~⑤の書類等を持参。

尚、「貸付が受けられる金融機関」は、初期設定では、「商工組合中央金庫 支店又は本店」なのだが、「小規模企業共済」契約後に届く書類を提出すると、他の銀行に変更が出来た。

私の場合、その時点で、まさか借入をする事態が将来起こるとは予想だにしなかったので、変更を行なわなかった。

変更しておけば良かったと後悔している。
何故なら、「商工組合中央金庫 支店又は本店」とあるが、「支店」ならどこでも良いわけではないからだ。

大阪府の場合は、「大阪支店」のみの扱いになる。

「小規模企業共済」の貸付金利と貸付期間

貸付金利

貸付利率は令和2年4月1日現在、年1.5%。
利息は前払い。

貸付期間

貸付金の貸付期間は、貸付金額によって異なる。
105万円以上300万円以下の場合は、6ヶ月・12カ月・24ヶ月の内から選べる。
償還方法は6ヶ月又は12カ月の場合は、期限一括償還。

170万円を貸付期間6ヶ月で6月1日に借り入れるすると、12月1日に一括返金しなければならない。

問題は、期限より早く返金した場合と、償還日に新たな借り入れを行う場合どうなるかということ。

期限より早く返金した場合

期限より早く返金した場合、利息は再計算され、余分に支払った利息は戻って来る。
※逆に遅延した場合は遅滞利息が年14.6%かかる。

償還日に新たな借り入れ

償還日に新たな借り入れを行うことは可能だ。
貸付限度額は年2回(4月と10月末現在の納付済掛金に基づいて算出)、計算されるので、追加借入も可能。

「小規模企業共済」の借入手続きを商工組合中央金庫で行った口コミ

整理番号

機械で整理番号を発券するのだが、「小規模企業共済の貸付」の項目があって分かりやすかった。

ただ、順番を呼ばれるまで15分ぐらい待った。

手続き

窓口で必要書類を出し、申請書に名前・住所等を記入して捺印。
この手続きに10分前後。
現金を用意するのに20分程かかると言われる。

現金を受け取る

借入金は振込もできるが、振込手数料がかかるのと、振込の手続きがひつようなこともあり、現金で受け取る。

現金は1枚ずつ手で数える必要はなく、機械でその場で数えられる。

私の場合、借入金170万円を6ヶ月借りた。
1万2750円が差し引かれて、168万7250円の現金を手にした。

商工組合中央金庫の営業時間

商工組合中央金庫の営業時間は平日の9時~15時だが、新型コロナの影響で、12時から13時までは休み。

電話で問合せをした時は手続きに30分くらいかかるので、14時30分までに店頭に来てほしい、ということだったが、店頭では、「振込でなければ、15時までに来てもらえばOk」とのこと。

尚、実際に手続きにかかった時間は50分程だった。
※待ち時間含む。

現金を入金

大金を持ち歩くのは嫌なのだが、三菱UJF銀行がすぐ近くにあったので、自分の口座に入金する。

借入金の返済

私の場合、借入金の返済期限は12月17日だが、返済期限の1ヶ月前にハガキで通知が届くようだ。

「小規模企業共済」貸付制度で借り入れをした口コミ
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