日本政策金融公庫では、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、売上が減少している個人事業主及び中小企業に対し、新型コロナウイルス感染症特別貸付を行なっています。
但し、日本政策金融公庫だけでは処理できる能力に限りがあり、時間がかかるので、民間金融機関においても、実質無利子・無担保・据置最大5年・保証料減免の融資を可能とする支援が始められました。
しかし、「コロナ融資」の要件に合致しているものの、審査落ちしたという方もいます。
何故、「コロナ融資」の審査に落ちたのでしょうか?
それには理由があります。
「コロナ融資」の審査に落ちる理由を解説します。

「コロナ融資」の要件

個人事業主及び中小企業に対する「コロナ融資」には新型コロナウイルス感染症の影響により売上が減少したという要件が必要です。

●日本政策金融公庫
●民間金融機関

日本政策金融公庫

国民生活事業(小規模事業者や創業企業)と中小企業事業(左記を除く中小企業者)とで要件に若干の違いがありますが、「売上5%減少」が最低要件です

※日本政策金融公庫による「新型コロナウイルス感染症特別貸付」について詳しくは⇒「日本政策金融公庫」コロナ融資の金利・書類・申込方法をわかりやすく解説</a

民間金融機関

民間金融機関による実質無利子・無担保融資を受けるには以下のいずれかの認定が必要です。

●セーフティネット保証4号:売上20%減少
●セーフティネット保証5号:売上5%減少
●危機関連保証:売上15%減少

認定は市町村が行ないますが、申請は金融機関が代行可。
※民間金融機関による実質無利子・無担保融資について詳しくは⇒民間金融機関の実質無利子・無担保融資を分かりやすく解説【新型コロナウイルス感染症対応貸付】

「コロナ融資」の審査とは?

審査のポイントは以下の3点です。
※審査に落ちたという方の口コミ等からの類推です。

●返済能力(信用)
●融資希望額の妥当性
●事業計画

返済能力(信用)

お金を借りる以上、返済するのが前提です。
融資する側から言えば、借り手に返済能力があるのか、返済する意思があるのかどうかは最も重要な点になります。

そこで信用調査となります。
基本的に融資の保証人は個人事業主又は中小企業の代表者です。
また、代表者の信用がチェックされます。

個人の信用

以下の場合、融資の審査に落ちる可能性があります。

●公共料金や税金の滞納
●過去5年以内に債務整理をした
●過去5年以内に強制解約を受けた
●過去10年以内に自己破産をした
●過去5年以内に61日以上の延滞をした
●キャッシングの債務が残っている
●ローンの滞納

会社の信用

●創業以来赤字
●新型コロナウイルス感染症の影響を受ける前から赤字

以上に当てはまらないケースに以下の事例があります。
以前、役員を務めた会社が赤字倒産して、その後、同じ業種の会社を設立。その後、新型コロナウイルス感染症の影響で売上が減少。
そこで、日本政策金融公庫に融資を申込んだが、審査に落ちた。

このケースでは計画倒産を疑われたようです。

融資希望額の妥当性

「コロナ融資」は新型コロナウイルス感染症の影響により、一時的に売り上げが落ちている方へのつなぎ融資です。

ここを理解しておかないと、審査に通りにくくなります。

【例】
新型コロナウイルス感染症の影響を受ける前の売上が月間150万円だっとします。
それが、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて売上が半分になったケース。

月間売上が150万円で収支がトントンの場合、月間75万円の不足が生じます。ショートした運転資金を融資に頼るなら、6ヶ月で450万円、12か月で900万円になります。

融資の使い道が「運転資金」の場合、何故、その金額が必要かの理由が明確でなければなりません。

事業計画

返済能力があり、融資希望額も妥当である場合でも、最後は実際の返済計画(=事業計画)が問題になります。

通常の融資では「事業計画」が最も重視されます。
新型コロナウイルス感染症の影響をどうやって押えるか、影響が収まった時に売上規模はどれくらいになり、月々どれくらい返済できるか、などの「事業計画」をきちんと立てる必要があります。

「コロナ融資」の審査の違い

ハッキリ言って、政府系金融機関の「日本政策金融公庫」の審査は他と比べるとゆるいようです。
※口コミの情報によります。

まず、審査は「日本政策金融公庫」1件のみです。
これが民間金融機関のコロナ融資では以下の認定と審査が必要となります。

●市町村の認定
●信用保証協会の審査
●民間金融機関の審査

信用保証協会の審査は、担保の代りに保証料を支払う事で、「信用」を肩代わりするものです。
※信用保証協会については別記事参照

「日本政策金融公庫」の審査に落ちた場合、民間金融機関の審査に落ちる可能性は大です。

但し、既に「日本政策金融公庫」の審査に落ちた方は、上記の「融資希望額の妥当性」と「事業計画」を見直す事で、民間金融機関の審査に通る可能性はあります。
※いずれにしても、信用に傷がある場合は、審査に落ちる可能性が高いです。

貸付金の回収が「保証人」から不能の場合、信用保証協会が代わりに貸付金を返してくれます。
民間金融機関はこの「保証」があるので、貸付をし易くなります。

融資は一回、審査に落ちるので2回目は難しい点があります。
融資を申込む前に、融資に強い税理士に相談してみるのが得策です。
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