合同会社の出資金の利益配当は可能?利益配当の方法とメリットは?

9月は私の会社(合同会社)の決算でした。
利益が出たので赤字決算にしたかったのですが、経費は使いきれませんでした。
役員だけの会社なので、賞与を途中で出す事はできないのが痛いです。
利益が出たので、合同会社の出資金の配当は受け取ることはできるのか、気になって調べてみました。
合同会社の出資金の利益配当は可能?利益配当の方法とメリットは?

合同会社の出資金の利益配当は可能か?

結論から言うと、合同会社の出資金の利益配当は可能です。

利益配当の可否については、顧問税理士にも確認しましたが、以下の本に詳しいです。

私が知る限り、合同会社設立関連の本で一番、詳しいと思います。

P217には”会社法621条では「利益の配当」として、次のように規定しています。”とあり、以下の文面が…。

「社員は合同会社に対し利益の配当を請求することができます。そして合同会社に対し利益の配当を請求する方法その他の利益の配当に関する事項を定款で定めることができます。」

「損益分配の割合について定款の定めがないときは、その割合は、各社員の出資の価額に応じて定めます。」

「利益または損失の一方についてのみ分配の割合についての定めを定款で定めた時は、その割合は、利益及び損失の分配に共通であるものと推察されます。」

「利益の配当」だけでなく、「損益の分配」もあるのですね。

問題は、「定款への記載」です。

「定款への記載」は必要?

会社法621条には、「社員は合同会社に対し利益の配当を請求することができます。」とあります。

すなわち、定款に特に「利益の配当」についての記載がなくても、「利益の配当を請求」が出来るようです。

但し、定款に「利益の配当」についての記載がないと、社員は何の制限を受けることなく、「利益の配当」を請求することができます。

そこで、トラブルを避ける為、「定款への記載」が望ましいということになります。

弊社の「定款」を確認したところ、以下の表記がありました。
「当会社の事業に関する損益は、毎事業年度末日現在の社員に分配する。」
「損益の分配の割合は、総社員の同意をもって定める。」

「定款」に関しては、司法書士さんに一任していたので、細かい内容はチェックしていません。
「損益の分配」についても、作成時には気にも留めていませんでした。

「損益の分配」とは?

会社法では「利益の配当」と「損益の分配」は区別して規定しています。

①「利益の配当」:分配された利益に相当する財産を現実に払い戻しすること。

②「損益の分配」:合同会社が事業経営により得た利益や損失を計算上、各社員に分配すること。

今一、違いがわかりません。
しかし、よくよく考えてみると、②で利益や損失の額が算出され、①実際に支払う、ということではないかと思います。

問題は、弊社の「定款」に「当会社の事業に関する損益は、毎事業年度末日現在の社員に分配する。」と明記されていることです。

これについては司法書士等に確認したいと思います。
[追記]
司法書士に確認したところ、「定款」を変更したい時は、「総社員」の同意に基づき、「別段の定め」をすれば良いとのこと。

今までも、「決算月の変更」等は「議事録」で対応してきましたが、この「議事録」が「別段の定め」になるようです。

合同会社と株式会社とで「定款」の扱いは違うのでしょうが、合同会社の場合は緩いですね。

ただ、元々の「定款」に「別段の定め」に関する記述は全くありません。
これは司法書士の先生はあえて入れなかったということです。

「利益の配当」にメリットあるのか?

合同会社の「利益の配当」にメリットはあるのでしょうか?

一見、役員(出資者)は賞与的に報酬を得ることができるので、メリットがあるかに思えます。

しかし、「利益の配当を実際にする会社は少ない」(P219)そうです。
即ち、合同会社の「利益の配当」のメリットは少ない。
これは本書だけでなく、ネットで情報を調べた時も、税理士に確認した時も同じ見解でした。

それは何故なのか?

まず、「利益の配当」は会社が法人税を納めた後の利益を現実に分配するもの。
つまり、会社が配当の支払いをしても、法人税上の損金とはならない。

その上、利益配当をもらった社員(役員)は配当所得となり所得税が課せられる。

即ち、個人である社員(役員)が利益配当を受ける場合には、法人税と所得税の二重に課税される。

結果、会社が社員(役員)に対して支払う場合、「利益の配当」ではなく、役員給与とする方が特になる為、「利益の配当」は利用されにくいと言える。
図解 いちばんやさしく丁寧に書いたLLC(合同会社)設立・運営の本

会計の関連記事

コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ