年末調整の時期がやってきた。
今まで年末調整は顧問税理士に依頼してきた。
しかし、顧問料とは別に代行費用がかかる。
弊社の場合、社員は家族が3人。
1人はパート先で年末調整を行うので、弊社での年末調整は必要なし。
私は個人事業もある為、確定申告を行うが、この場合は年末調整をしなくても良いのだろうか?
もう1人は所得は0.この場合も年末調整は必要なのか?
そこで年末調整について調べてみたが、意見は分かれた。
そこで、弊社のケースはどうなのか、顧問税理士に尋ねてみた。

年末調整とは?

年末調整は会社員(従業員)の所得税を正しく納税するために実施する手続きです。
といってもこれでは分かりにくいですね。

年末調整

年末調整の必要性

会社員(従業員)の場合、月々の給料から所得税が引かれます。⇒源泉徴収(天引き)

本来、所得税は課税所得に対してかかりますが、課税所得額は、給与所得から様々な所得控除を差し引くことで計算できます。

①給与所得>所得控除⇒所得税発生
②給与所得<所得控除⇒所得税は0円

では、何故、年1回ではなく、予め源泉徴収するのでしょうか?
これは、所得税を年1回の計算で算出すると金額が大きい場合、支払えないという問題が発生する可能性あるからです。

尚、個人事業主などは年1回の確定申告で所得税を計算(報告)します。

年末調整のメリット

会社員(従業員)の場合、源泉徴収されている所得税はあくまでも「仮(概算額)」です。
そこで、年末調整により正確に計算しなおすということです。
その結果、以下になります。

③源泉所得税額>年末調整で計算した所得税額⇒所得税の還付
④源泉所得税額<年末調整で計算した所得税額⇒所得税の追加徴収

年末調整のメリットとは、通常、③の所得税還付です。
一般的に所得税還付が多いです。

所得税還付があると得した気分になりますが、実際には払い過ぎた税金を返してもらっているだけです。
しかし、年末調整を行わないと税金の還付はありません。
この場合は、”損”となります。

年末調整の対象A

年末調整は会社員(従業員)が対象です。
従って、個人事業主は対象外です。
※個人事業主は確定申告を行う必要があります。

しかし、全ての会社員(従業員)が年末調整の対象となるわけではありません。
以下は年末調整対象外の会社員(従業員)の例です。

[1]「給与所得者の扶養控除等(移動)申告書」を提出していない
[2]年収103万円以下で所得税の源泉徴収がない
[3]給与所得が年間2,000万円を超えている
[4]災害減免法が適用されている

※参照1:年末調整をしないとどうなる?考えられる5つのリスクを解説【jinjerBlog】

[1]「給与所得者の扶養控除等(移動)申告書」を提出していない

自社に「給与所得者の扶養控除等(移動)申告書」を提出していない場合、会社としては年末調整のしようがありません。

該当する従業員は扶養控除申告書を提出している他の会社で年末調整を行うか、もしくは自身で確定申告を行います。
従業員が扶養控除申告書を提出できるのは1社のみと定められているため、従業員もその1社でしか年末調整を受けることができません。
従って複数のアルバイトを掛け持ちしている場合も、1社のみです。

[2]年収103万円以下で所得税の源泉徴収がない

その年の全ての収入を合計した年収が103万円以下で、自社で所得税の源泉徴収をしていない従業員であれば年末調整が不要。

103万円の内訳は給与所得控除65万円+基礎控除38万円。

従って年収合計が103万円以下の場合、所得<所得控除となり、所得税は0円。

[3]給与所得が年間2,000万円を超えている

年間の給与所得が2,000万円を超えている従業員は、年末調整ではなく個別の確定申告で所得税を納めることが定められています。

[4]災害減免法が適用されている

大規模災害により経済的に大きなダメージを受けてしまった被災者に対しては災害減免法が適用される場合があります。
※参照1

年末調整の対象B

別の記事では年末調整が不要な人は以下になっています。

[3]年収が2,000万円以上ある場合
[4]災害減免によって所得税の支払い猶予や還付をすでに受け取っている場合
[5]副業などで2カ所以上の収入源があり、他の給与支払者が扶養控除等(異動)申告書を提出している場合
[6]非居住者
[7]継続して雇用していない場合(日雇労働者など)

※参照2:【年末調整マニュアル】総務担当者が押さえておくべき年末調整のしかた【OBC360°】

[3][4]は同じですが、[2][5][6][7]が異なります。
※これらに関しては後述。

以上、会社員(従業員)が年末調整が不要なケースを見てきました。

「年末調整は会社の義務」です。
しかしながら、会社員(従業員)の場合、年末調整をしなくても確定申告を行えば、年末調整をしなくても問題ないように思えます。
上記の例では、[1][2]のケース。

しかしながら、「扶養控除申告書の会社への提出は、給与を受ける人の義務」という記事を発見しました。
※参照3:会社員にとって年末調整を受けるのは義務!自分で確定申告する人も必要【AllAbout20th】

年末調整は会社員の義務?

上記の記事では、「年末調整は、個人が受ける・受けないといった選択ができるものではなく、必ず受けなければならないと法律で決まっている」とあります。

従って、「確定申告をするから年末調整をしなくて良い」というものではなさそうです。

前述の『[1]「給与所得者の扶養控除等(移動)申告書」を提出していない』場合、年末調整をしなく良いのは会社です。

会社員(従業員)は年末調整書類を提出必要がある。

前述の『[2]年収103万円以下で所得税の源泉徴収がない』に関しても、対象となるということになります。

税理士の見解は?

家族が『[2]年収103万円以下で所得税の源泉徴収がない』ケースなので顧問税理士に尋ねていました。

私は、年末調整とは主に税金の還付が目的だと思っていたので、元々源泉徴収されていない社員は年末調整の対象外と考えていました。

しかしながら、税理士によると「税金の有無に関わらず、年末調整は必要」とのこと。
そして、市に給料の内訳を報告する義務があるとか。
経営者の場合、この報告を税理士に依頼しない場合は自分の会社で行う必要があります。

年末調整をしないとどうなる?

年末調整に関わるのは、会社と会社員(従業員)です。
会社員(従業員)は、会社に扶養控除等(移動)申告書」を提出して、会社が年末調整の手続きを行います。

会社員(従業員)であっても、個人では年末調整の手続き行えません。

年末調整は義務?罰則は?

雇用主(会社)

まず、自社の会社員(従業員)の年末調整は雇用主(会社)に課せられた義務です。

会社が年末調整対象者の年末調整を行わない場合、自社の会社員(従業員)が確定申告を行わなければなりません。
この場合、源泉徴収票が必要となります。

会社員(従業員)に負担がかかりますので、年末調整を行わない雇用主(会社)には罰則があります。

会社員(従業員)

会社員(従業員)が年末調整対象者でありながら、年末調整を行わない場合、どうなるのか?
この場合、源泉所得税の還付を受けることができなくなります。
源泉所得税の還付を受けるには確定申告の必要があります。

通常は源泉所得税の還付が行なわれますが、まれに所得税の追加徴収が発生する場合があります。

年末調整も確定申告を行わないと脱税を問われます。

年末調整の手続き

年末調整関係書類

会社員(従業員)に関する年末調整関係書類は以下の3点です。

①給料所得者の扶養控除等(異動)申告書:全員
②給料所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除申告書兼所得金額調整控除申告書:配偶者控除を受ける場合提出
③給料所得者の保険料控除申告書:保険料等の控除を受ける場合提出

会社員(従業員)

上記の①以外は、控除を受ける場合に提出するのが基本ですが、出し忘れ等のチェックの為、通常は、控除を受けない場合も提出します。

会社

会社員(従業員)の場合、会社から配布された年末調整関係書類に必要事項を記入し、会社に提出します。
では、会社はその後、どういう手続きを行っているのでしょうか?

これに関しては前述の”参照2″に詳しく解説されています。

STEP1:従業員による申告~11月下旬

申告書類の配布、回収、チェック

年末調整の計算~12月下旬

●年末調整の計算
●源泉徴収票の作成

法定調書の作成・提出~1月下旬

●法定調書合計票の作成、提出
●支払調書の作成、提出
●源泉徴収票の提出
●給与支払い報告書の作成、提出

年末調整代行の相場費用

顧問税理士は市に提出書類と言っていたが、色々ある。
これを小さな会社でやるのは手間である。

弊社の場合は家族3人の会社なので、年末調整は税理士に依頼してきた。
費用は社員1人あたり5,000円。
3人だと15,000円である。

年末調整を税理士に依頼する場合の相場費用はいくらなのだろうか?

費用は勿論、税理士によるが、基本的に「基本料金+手数料×従業員数」と依頼するタイミングで決まるようだ。

下記の記事が分かりやすい。
参照4:税理士に依頼するといくら?年末調整代行の費用相場【2021年保存版】

小さな会社では年末調整は税理士に代行依頼するのが楽だ。
税理士を選ぶ時は、月々の顧問料、決算処理の費用だけでなく年末調整の代行費用も確認した方が良い。
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