国内で作られたすべてのテレビゲーム機やソフトを保存する計画が、立命館大で進んでいる。
立命館大学の映像学部の細い教授が、ゲームを研究対象にできないか調べるうち、発売元でさえ、機器やゲームソフトをきちんと保存していない実態を知ったのがきっかけ。
そこで、1998年、ゲームを地場産業と位置づける京都府と連携し、ゲームアーカイブプロジェクトを発足した。
題して、「ゲームアーカイブ」計画。
任天堂が、「ファミリーコンピューター(ファミコン)」の全作品、約1700本を貸与。
セガも約400本を提供し、新作が出るたびに送ってくれた。
中古ゲーム店での購入や寄贈などで、ファミコン、プレイステーション、ドリームキャスなど約40種、ソフト約4千点を収集。
目標は、国内で販売された全ての家庭用ゲームやゲームセンターなどの業務用ゲーム(現在、推定約2万8千点9の収集だが、予算不足でなかなか進まないという。
2012年度には、文化庁の「メディア芸術デジタルアーカイブ事業」に採択された。2013年度までに計4千万円を得て、2万8千点のゲームのタイトルや内容、発売年などが検索できるデータベースを作成中。
保存方法は3種類。
1.ゲーム機本体とソフトの「現物保存」
2.ソフトのプログラムを取り出してコンピューターで管理する「データ保存」
3.ゲームそのものの映像や、人がプレーする様子を撮影する「映像保存」で遊び方を保存
古いゲーム機が壊れていても、保存したデータさえあれば、エミュレーターという装置を使って、古いゲームソフトを普通のパソコンで遊べるという。
保存方法はすでに確立したが、著作権等の問題があり、実際の保存はすんなりといかないようだ。