日本独自の進化を遂げた従来型の携帯電話「ガラケー」に、復活の兆しがみえている。
スマートフォンが伸び悩む一方で、ガラケーの出荷台数は昨年(2014年)、7年ぶりに増えた。
大手携帯会社も根強い支持に注目し、販売に力を入れている。
ガラケーの歴史
日本の携帯電話はかつて、カメラや電子マネーなど機能の多彩さを競い合った。だが、2008年に米アップルのiPhoneが登場してスマホ人気に火が付くと、次第に存在感を失っていく。
従来型の携帯は、独自の進化をした動植物が豊かな太平洋の「ガラパゴス諸島」にたとえられ、ガラケーと呼ばれるようになった。
だが、今でも国内の携帯電話の契約数は5割弱がガラケーとされる。
さらに調査会社のMM総研によると、昨年のガラケー出荷台数は1058万台で前年を上回った。
一方のスマホ出荷台数は、2年連続で減った。
ガラケー人気の秘密
MM総研の篠崎氏は、ガラケー人気の理由を「低価格」と分析する。月額利用料で比べると、ガラケーはスマホより数千円安いとされる。
通話とメール機能しかな使わない人も多く、ネットを使わない人にとっては、ガラケーでも事足りる。
「スマホに移ったが、機能を使いきらずガラケーに戻る人もいる」という。
携帯大手の反応
携帯大手もガラケーの販売に力を入れている。ソフトバンクは今月(2015年2月)、スマホで一般的な乗り換え優遇を拡大。
他社のガラケーから自社のガラケーに乗り換えた場合、3年契約を前提に基本料金を約3割安くする。
KDDI(au)、NTTドコモを含めた大手3社はスマホ商戦を進める一方で、年1~2回ペースでガラケーの新機種を』出して続けている。
auが2月6日に発売した京セラ製のガラケー「GRAINA2」は、2013年発売の前モデルよりもボタンの間隔を広げ、使いやすくする改良が加えられた。
独自の進化は続いている。
(朝日新聞2015/2/10記事等参照)
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